【11/18(金)】石川ナイト@京都開催しました!

「地域で活躍するゲストを京都にお呼びし、これからの「仕事」や「暮らし」を考える

“若者たちが地元で働くこと、生きることを、もっと身近に。”をコンセプトで行われいるイベントシリーズのローカルナイト 石川県編が11月18日に「ISIKAWANIHGT@京都」として開催されました!「自分の地元なんて何もなくて面白くない」「地元に帰ってきても仕事がない」そんな“何もない”と言われていた地元に、都会から帰ってきた人や移り住んできた人たちが”面白くするための仕事”をし始めているという変化を、地元を出て行った若者たちは知らない。
全国各地で新たな兆しをつくる人達に出会い、地元(地域)のピンチとチャンスを知ることで、若者たちの未来の選択に、地元(地域)で働くこと、生きることを、もっと身近にしていきたいとの想いから開催されているのが、ローカルナイトです。
11月18日に行われた記念すべき第一回は、石川県!

京都には石川県出身の学生がなんと約1700︎名もいる一方で、就職で地元に戻ってくる学生は約6割程度。
関西や東京の方が魅力的な企業が多い?便利?おもしろい?でも…それって石川暮らしや仕事をちゃんとみれているんだろうか?
「金沢」・「能登」・「加賀」の3エリアの地域それぞれで「地域活性」「不動産」「まちづくり」「地域コミュニティ」「移住支援」などをキーワードに地域にねざした自分たちがやりたいことを仕事にしているゲスト3名をお呼びし、
「都市部にはない魅力」や「地域だからこその仕事」などをお聞きしたり、参加者と共に「石川に移住してもらうにはどうするのは?」を考えてもらった後は、懇親会で石川の名産を味わいながら交流する。
石川での「働く・暮らす」を身近に感じる一夜になりました。
”石川”というテーマで集う人たちとは?「ISIKAWANIHGT」には様々な参加者の方がいらっしゃいます。

「今は京都で大学生をしているが、地元が石川であり石川での就職を考えている。」という方「地元は石川だが、今は兵庫県で地域おこしをしている石川県の地域おこしにも興味がある。」という方、「京都で働いているが、金沢の街が好きになり、いつか移住したいと思っており、そのヒントになればと思っている。」という方など大学生から20・30代の社会人の方の若者30名弱が”石川”を共通項に集っていました。地方で働く20代の人たちのリアルな声。今回は能登、金沢、加賀の3エリアから3名のゲストをお呼びしました。ゲストの全員が20代ということもあり、参加者にとっても親近感のある話題をたくさん話していただいたこともあり、興味深く聞き入っていました。
はじめに話されたのは、能登エリアから岡本 竜太さん。

岡本さんは、(株式会社御祓川)http://www.misogigawa.com で働かれており、横浜の大学在学中、大手企業社員も参加される社会人向けインターンシッププログラムに参加され、大手ではなく地域に入った仕事の方がおもしろいのではないかと気づき、内定していた東京のIT企業を辞退し、旅行ベンチャー企業にて外国人向けの滞在型旅行プログラムに従事。その後、ご縁があり能登半島(七尾市)に移住し、現在は、地域の中小企業を舞台としたキャリアデザインプログラム「能登留学」や、市民大学「御祓川大学」のコーディネーターとして、幅広く活動されています。

七尾市は世界農業遺産に認定されているくらい農業の産地であり、能登半島の入り口ということもあり天然の生け簀となっているため、海山ともに豊かなところなんだとか。まちづくりや地域活動に興味があり、まさに仕事として体現されており、能登での海があり・豊富な食材・人の温かみを感じながらといった素敵なライフワークをすごされています。

ご自身の実家が石川県内で旅館業をやっているということも話されており、「将来は旅館を継ぐ必要があるとも思っているから、正直迷っている。いとこもいるから、いとこに旅館を任せることもできるが、能登と○○の2拠点生活もできるのではないかと思っている。」なども話されており、リアルな声が聞かれました。
金沢エリアからいらっしゃったのが、有限会社E.N.N.( http://enn.co.jp )で現在働かれている柳田 和佳奈さん。


富山の大学卒業後、編集者の仕事をしたくてフリーペーパーが充実している金沢の制作編集社に就職。6年間石川の「伝統工芸・農業・カニ漁船」等、様々な地域のローカルをとりあげる等地域密着で取材や編集を担当。

今年からE.N.N.に転職し、全国のR不動産共同で運営する移住マガジン「reallocal」での金沢エリアの編集や、金沢への移住検討者向けの「KANAZAWA TRIAL STAY MAP」の取材・制作を担当するなど、地域情報の移住者への発信に力を入れている。また街中でない地域にも興味があり、今後はリアルローカルのように知らない金沢を伝えていきたいと話されました。
また金沢に関して、「伝統工芸の先進地域であり、21世紀美術館のような現代アートの街並が魅力。昔ながらの町家が並ぶ地域もあるが、最新のお店や商業施設なども充実していて中心街は川を中心にとてもコンパクトで少し離れれば海沿いや山のある自然も。大学が多く学生の町だから、京都にもよく似ているのではないかと思います。しかも以外と家賃も安いし、仕事面では、飲食店やデザイン系の会社など人を募集している声をよく聞きます。例えば未経験でも、デザイナーやライターなどの受け皿もあり、活躍できるフィールドがあります。都会でないとできないと思われがちな仕事も金沢でならできるんです。」と話されました。
3人目のゲストは加賀エリアから株式会社ぶなの森( http://bunanomori.com/ecotour/index.html )橋本 花梨さん。

福島県二本松市出身。筑波大学に通っていたが、東日本大震災をきっかけに大学を退学し、地元に戻り家業のカフェの運営を手伝う。その後、観光や地域活性に興味を抱き「住みながら日本の地方を旅しよう」と、沖縄県八重山諸島に移住しリゾートホテルで働いたり、徳島県美波町で「美波クリエイターズスクール」に参加したりと様々な地域で地域活動を実践。

今年から石川県加賀市に移住し、加賀市担当として、加賀市定住促進協議会の立ち上げにや、ホームページやガイドブックを利用した情報発信を始め、人と人をつなぐ移住コンシェルジュとして相談業務などを行っているんだとか。

加賀に移住してみてどんな印象を持っていますか?との質問に対して、「歴史が長いということはプライドの高い高齢の方が多かったりしてマイナスの意味を持つこともある。でも、歴史と文化が残っていてずっしりと重い。新鮮で毎日楽しくて新しい発見もある。いずれは福島に戻って町おこしをしていくと思うが、今まで行った地域の中でも加賀が一番好きなので…二拠点移住など、加賀市に残っていけたらいいなっと思っている。」と話されました。

ゲストを交えたワークショップ

石川県をテーマに、集まった参加者やゲストをまじえて、「京都の学生や若者等を石川に移住(Uターン)してもらうために、皆さんなら何をしますか?」というテーマでワークショップを開催しました。
ゲストも一緒に入って行われたため、「手芸や絵などの作家さんはたくさんいても、伝統工芸の石川には職人が少ないんだよ。」などという現地にいるからこそのリアルな声が聞け、参加者の方達も興味深そうに話を聞かれていました。
話し合った結果を発表する際には、伝統工芸の職人さんが新しいものを作りにくい課題を解決するインターンシップや、ツアー以上旅行未満の「ワークアウェイ」、京都に作るリトル石川など、様々な面白いアイデアが飛び出しました。

来てくださっていた石川県の職員の方からは、「海や川、山など自然が豊かで食もとても美味しく全国の中でも暮らしやすいのが石川県の魅力。石川県で働き、暮らすことが楽しみに思えた際は、ぜひ一度遊びに来てください。」と話されました。
③交流会ワークショップの後は、ゲストや参加者にて交流会。

笹ずしやカニ寿司、特産の日本酒など石川の名産を手に参加者みんなとつながります。

ゲストを含めて20代の人が多く、石川県にゆかりのある人たちだったこともあり、プライベートな話からキャリアの積み方の話、石川県のあるある話など、様々な話で盛り上がった時間でした。

自分の一歩先にいる人に出会うと選択肢が見えてくる

今回はファーストキャリアで地方に行くことを選んだゲストの方が揃っており、参加した大学生にとっては、普段の就活などでは出会いにくい選択肢を選んだ方の話を聞くことで「いきなり地方に帰ることは不安があったけど、お話を聞いたり他の参加者のみんなとも話す中で、新卒で地方に働きに出るという選択肢が現実的になった。」という声や、
また起業ではなく就職という形で地方にU・Iターンした人の話に、「地方に行った人の話を聞くとき、起業やフリーランスで自分で仕事を作った経験を聞くことが多かったけど、就職という形で地方に行った人の話を聞いて、自分にもできるかもしれないと思った。」という声が聞かれました。

なかなか想像がつきにくく、不安を感じがちな移住。移住の計画の第一歩としてローカルナイトに来て、先に移住したゲストを通して未来の自分に出会い、参加者同士の交流を通して仲間を見つける。
今後も様々な地域や自治体の方との連携を通じで、「京都で学び、地域へ還る」場を作っていきたいと思います。

Photo by もろこし